JRBC ルワンダツアーレポート4日目(後編)

JRBC ルワンダツアーレポート4日目(後編)

ルワンダレポート4日目(後編)です。

前回の投稿から、4日目のスケジュールは
1. 日本大使館への表敬訪問
2. ルワンダナッツカンパニーへの企業訪問
3. JICAルワンダ事務所への訪問
4. kLabへの訪問
となっており、後編では、JICAルワンダ事務所への訪問と、kLabへの訪問の様子をお伝えします。

JICAルワンダ事務所への訪問

大使館と同じく、大体訪問2回につき1回は訪問させていただいております、JICAのルワンダ事務所です。
JICAといえば海外青年協力隊が有名ですが、ルワンダでも海外青年協力隊として、多くの日本人がルワンダに滞在し、現地の人と仕事をしています。
また様々な国の支援プランに基づいた行動をしていることもあり、日本人視点からの様々な情報が集まっているところでもあります。ここでは個々のビジネスというよりは、ルワンダが抱える課題、それらに対する取り組みやその中での課題感など、幅広い意見交換を行いました。

特に弊社のオフショアソフトウェア事業と絡む部分では、IT人材の育成がありますが、これは世界共通課題かもしれませんが、IT系を学び市場に出た人材と、市場が求めるスキルには乖離があるという点です。
これを埋めるような様々な取り組みもあり、これはこれで非常に重要なものではありますが、一方でルワンダという国単位でみた場合、やはり民間において、ITエンジニアが活躍できる場がまだまだ少ない、もっと言うとITエンジニアをそれなりに抱えて事業をできる会社の数がまだまだ少なく、供給に対して需要が追い付いていない状態といえます。我々が100人でも200人でも雇用できる規模であれば、また話は違うのかもしれませんが、(それでも全体からすれば、微々たるインパクトでしょう)いずれにしても、経験のあるエンジニアのいる場所で実戦でスキルを高めていくという機会が限られるのが大きな課題と感じております。
にわとりが先か、卵が先か的な課題ではありますが、やはりITに絡む経済活動が活発化することが、結果的にこのような状況の改善につながると考えており、今回のようなルワンダに興味のある個人・会社さんがどんどん現地に行ってみて、何か新しい取り組みを始める機会となり、それがいずれビジネスになっていくという流れを作ることが日本・ルワンダビジネスコミュニティの大きな目的の一つですので、この取り組みが大きな課題の改善の一部を担うことができればよいなとも思います。

kLab訪問

この日の最後は、kLabの訪問です。
ケーラボと呼んでいます。よく同じスペルの(大文字小文字の違いがありますが)日本の会社さんがありまして、そこのブランチ?など、発音と合わせて誤解されることもありますが、ケーラボです。
JICA支援の一環で設立された施設で、特に日本の某社さんとは関係がありません。
kLabは、ルワンダのイノベーションHUB、アントレプレナー向けのコワーキングスペースなどと紹介されています。実際ここには、起業家、起業を目指す若者などが集っています。ここから生まれた事業もいくつかあるようで、すでに実績もできつつあります。

場所は、日本大使館の斜め向かいのテレコムハウスと呼ばれるビルの最上階に入っています。
この建物にはデータセンター等も入っており、ビル全体のセキュリティは比較的高めです。

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ところでまだ書いていませんでしたが、ルワンダではホテルやスーパーマーケット、このテレコムハウスのような施設、至る所でセキュリティチェックを行っています。
駐車場にはいるところで止められ、エンジンを止め、ボンネットを開けてチェック、鏡で下回りのチェック、トランクの中、グローブボックスの中と一通りチェックされます。
また、ちょっとしっかりした施設に入る時も空港の手荷物検査と金属探知機による検査と同様のチェックが入ります。
至る所にそれがあるため正直面倒です。ルワンダ、キガリはアフリカでもトップクラスに治安がいいと言われ、それはこういう取り組みによって維持されているのかなと理解したいのですが、一方で運用としては、明らかにその担当者も面倒くさそうであり、雑なところはとりあえずやってます的な感じで、これ本気出したらいくらでも通せるよなと思えるようなものも多く、実効性には疑問があります。
中途半端にやるくらいなら、やらなきゃいいのにとも思いますが、そういうポーズを見せることによる抑止力もある程度はあるのでしょうか。

話がそれましたが、テレコムハウスも例外ではなくそのようなチェックを受けた後に入館します。
このビルには、kLabのほかに、Fablabというモノづくりのオープンスペース、カーネギーメロン大学ルワンダ校、ICT Chamber(IT企業の商工会)のオフィス、その他、IT系企業やデータセンターなどが入居しています。image-4

kLabとFablabは最上階の6階にあります。kLabは内装デザインのセンスもよく、またテラスからの眺めが抜群で、非常に居心地のいい場所です。
過去にはこの場所でしばらく場所を借りて仕事をしたことなどもありましたが、とても捗る気がしました(笑)
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当日は、Fablabを簡単に案内してもらい、その次に、kLabのほうでプレゼンテーションを行いました。
プレゼンは、今回の参加者の1名が是非自身の属するプロジェクトのコンセプトを紹介し、興味のある仲間を見つけたい、現地とパートナーシップ持ちたいというご要望から、kLab側と調整し、機会を設けていただきました。ABEイニシアチブ第1バッチの卒業生も招いて、行いました。
詳しい内容は割愛しますが、最初、人の集まり具合から反応はどうなのかなと思いましたが、結果としては大盛況。プレゼンからそのままディスカッションにとつながり、大変に盛り上がっていました。
また別の参加者は、優秀な海外のエンジニアを日本に呼んで一緒に仕事をするという取り組みをされており、kLab内の人たちにその紹介を行い、チラシを配られておりましたが、こちらも多くの方が興味をもたれ、我々の帰国後早速応募があったと聞いており、そのような活発な交流が見られるのは、今回のツアーを企画させてもらったものとして非常にうれしく感じました。
帰国後も、継続してテレビ会議が行われているとも聞いており、何か近い将来、面白い大きなニュースがお届けできることになるかもしれません。image-9

夕食

大変盛り上がったkLabを後にすると、この日の予定はすべて終わり、あとは夕食となりました。
この日は、現地で日本人の方が経営されている、JAPANDA(ジャパンダ)さんに伺いました。image-10

いわゆる和食というより、日本居酒屋などでよく見かけるメニューが中心で、日本の味が楽しめるレストランです。このような異国の地で、よく知った味を口にすると、なんだかほっとするのは私だけでしょうか。
今回が初めてではないですが、今回なんとメニューにラーメンが載っていました。まさかのラーメン。
当然頼みました。味のほうにつきましては、ぜひ次回ツアーにご参加いただき、ご自身でご確認頂きたいと思います(笑)image-8

ちなみに、弊社のルワンダ人チームには、個々のお店は本物の日本の味だと教えております。
日本に来たこともないスタッフも多いので、聞くとたまに来ているらしいです。image-11

一応現地で日本食をうたうお店がこの前からあったのですが、実際日本人経営ではなく、味も若干微妙ということで(最初はルワンダの地に和食の店がある!という驚きで、味はともかく行ってみるしかないだろ的なポジションでした)、ジャパンダさんができた後は、そこには行かなくなってしまいました。。

夕食を終えて、この日は解散となりました。
実はルワンダには、小規模ながらカジノがあるらしく、私はいったことはないのですが、参加者の一人が是非行ってみたいとギラギラしておりましたが、残念ながらそこまではアテンドできませんでした。結局行くことはできたのでしょうか・・?

次回は、5日目、早いもので実質的な活動日としては最終日になります。
5日目は、午前中企業訪問を中心に行い、昼食は大使公邸で頂き、午後は学校に訪問しましたので、その様子をお届けしたいと思います。

 

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この記事の著者

田中 秀和

WiredIn Japan 代表取締役 CEO

大学生時代から開発系インターン経験し、ソフトバンクグループの開発会社に新卒入社。約6年、大規模システム開発やプロジェクトリーダーとして活躍した後、米国の技術開発スタートアップに参画し日本国内のCTOとして経験を積む。その後、レックスバート・コミュニケーションズ社を起業。 2011年頃より、とあるきっかけからルワンダでのオフショア開発に着手。2014年に、現地のパートナーとともに「WiredIn LTD」を立ち上げる。 2015年9月にWiredIn LTDの日本ブランチとなる「WiredIn Japan 株式会社」を設立し、代表に就任。